±4℃

2008年8月7日
昼間、ヴォイストレーニングを終えてから
友人が入院している追浜の病院へ

電車を降りると東京より4℃は低そうな涼しさ

病棟に着くと、フロアの歓談スペース横で、友人がご家族に見守られながらゆっくりと夕食の片づけをしている

数秒その姿を確認してから、声をかける

そばにいたお母さまと弟さんとも挨拶をする
友人と三人、顔のつくりがそっくり、というわけではないが、すらりとしたからだの造作や気配はやはり「家族」と思う

病室で静かに時間をともにして
まずはとにかく、いま側に居られているのを、ただ感じていた

言葉として何かを聞くというよりは、この間の彼女のからだの様子や彼女の中のプロセスに触れたり、それを聴いていた

しだいに、他愛ない日常の話になり
お父さんが置いて行ってくれたと言うミルクティやお菓子をご馳走になり、帰りには香りよく、大きくて産毛の美しい桃を持たせてくれて、エレベーターまで送ってもらう

見舞いに来たのだけれど、迎えてもらった感覚

面会時間が終わる頃、病院を出て携帯の電源を入れると
数日前に会い損ねた先輩からメールが入っている

「暑いーっ!」というので「追浜は涼しい」と言ったら
1時間運転して東京から涼みに来た

追浜の工場群の間を、海べりを探して走り、ヨットハーバーのある小さな浜辺に出る
見通しはそうよくはない入り江だけれど、暗いのと静かなのがいい
目が慣れてくると水面と、工業船やヨット、ブイの灯りなどがよく見える
波の音が心地よい
ここでい眠れたらと思うような揺れ具合
湾岸土木関係の小船の上にお邪魔して、たまに跳ねる魚を探す
ゆるい波に、酔いそうになったところで車へ戻る

帰りの車の中は湾岸線の夜景に「志の輔らくご」
このギャップがこの人らしい

東京に帰るまでに、選びに選んだ創作ものをちょうど二つ聴かせてくれる

テンポのよさと、練りに練られた言葉の芸にもてなされる
聴いていると、師匠がいかに人間研究熱心かがよく分かる
先輩がこの人を選ぶのもうなずける

家の近くで首都高を降りたところで、神田にバイクを置いてあるのを思い出し、神田まで走ってもらう

東京はやはり+4℃の熱気

ゆっくりチャリで涼みながら帰る


  


  

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