吊るし柿

2007年2月17日
今週は4日間の仕事がえらく長く感じ、えらく心身ともにバテた。
ライブのために月に7回になっているゴスペル練習に加えて先週から週1でのヴォイス・トレーニングを加えてしまった。
スケジュール的にはきついけれど、これはわくわく。
担当の先生は30代の女性でJazzの方
昨日はそれに加えて大きな会議、これで何でそんなに疲れたんだろう。ああ、スタッフの悩み相談があった。あれだろうか。

今日は個人教授でレポート提出、目から鱗の貴重な時間。
ここまででぐったり。
しばしボーっとしてから昼過ぎに父と叔父叔母、従兄弟に渡す生チョコトリュフを作る。
洋酒はコアントローとラム、VSOP3種。
まずまずの出来栄えに満足し、箱詰めして、母の誕生祝いに最近銀座に進出したという「しの原」へ。(本店は世田谷上野毛辺りとのこと)
日航ホテルの裏だと安易に理解して向かったら、とても新しいとは言えないビルの4階で・・・店に迎え入れられるまでは「あれ、やっちゃった?」とドキドキ。
しかし店内はよくもこんな狭い中にこれだけ尽くしたものだと思うほど作りこまれ、手をつくされていて「高級な箱庭」。個室の窓の外にはちゃんと「庭」が造られている。圧迫感をあまり感じずに済む造り。雑居ビルの中の「隠れ家」?
先附の鮟肝のかぶら包みや前菜の牡蠣の酢浸し、河豚の煮こごり、つかまれました。一品一品にひと手間かけたタレをあしらった御造り。御椀に蛤汁仕立。これが最後まで熱々で味わえるように小さな火にかけて出してくれて嬉しい心遣いでした。
牛炙り寿司は父にはやや不評だったけれど、私はまあまあ楽しんだ。
石榴のソースをかけた合鴨のステーキ。お肉のふちの焦げ目がカリカリ。焼いた葱の甘みがよく合っていて美味しかった。
箸休めにシャーベットが入ったり、最後が水菓子ではなく小洒落た甘味というところも、楽しませてくれる。
接客も堂に入ったもので、堅苦しくなりすぎず、しかし洒落も持ち合わせた落ち着きのある若い女将でした。
私としては、この2,3年で出会った懐石のなかではまあまあ楽しめた方かなというところ。
どうしても、新装開店した頃の「き乃ゑ」(京都 祇園)の味が私の中では抜きん出ている。
西と東を比べても何だけど。

母には「花田」で選んだ五寸皿。吊るし柿が二つ描かれているのだが、少しモダンな印象の絵付け。
母は見たとたんに二つの柿を「お父さんとあたし」とサパッと言って茶目っ気を見せる。

意外で嬉しかったのは、父が特に蛤汁に「すごく美味い」と珍しい反応を示したこと。この人はなかなかこういうリアクションをしない。美味しいところでも、「そうね」「うん」「いいですね」と頷くニュアンスの違いで気に入り具合が測れるといった反応なので、これは珍しい。
父自身が、この何年かで感情表現に自由さと気楽さが出てきているということもあるのだろう。

母の物忘れの話に突っ込みを入れる様子も昔よりも力が抜けていて、年を増すに連れ二人で過ごすことを自然に楽しんでいる様子。
こういう父母を見られるというのは、私にもしあわせなこと。
ありがたいこと。

いずれにせよこの次また行くとしたら世田谷の本店へ。
お庭の桜がなかなか見ごたえがあるそうだ。
春から始めた土曜午前のセッションは、半年ほどかけて、ようやくこなれてきたようです。
参加者の定着率が上がってきている。

休み返上でお勉強にいってきた甲斐があったというもの。
知らないでしょう、お上!この努力!

午後も予想以上に人が入り、大繁盛でした。
週明けの会議の準備がある。今日はさすがに居残りです。


帰りに買い物をして
家に帰り、明日のイベント用のケーキを作る
パイ生地を200℃で20分焼いて
ふかした薩摩芋1本を皮付きのままつぶし、牛乳60CC、グラニュー糖大さじ3、シナモン少々
クリームチーズ100gを混ぜてペーストにする

焼きあがったパイ生地にペーストをのせ、好みの甘さにしたメレンゲをのせる。
メレンゲに焦げ目がつくまで、数分オーブンに入れる。

こうするとお芋のペーストは、クリームチーズで予想外に爽やかに食べやすくなるのであった。

明日が楽しみです
午前中からぱたぱた鍋しぎを作る
いつもは茄子とピーマンを生姜と甘味噌とだし汁で炒め煮にする
今日は+挽肉

洗濯と掃除をして、来月外でする仕事の手配をしに出かけ
買い物をして戻る
今週仕事で作ることになっている「えせ南瓜プリンケーキ」の試し焼きする
焼き加減と、時間配分を見ておくため

・・裏ごしは省かないと時間内に収まらんな

1/4個の南瓜をレンジで蒸して裏ごしし
卵を3個加え、生クリーム200ccと砂糖60gを加えて混ぜ
最後に小麦粉50gを振るい入れる
容器に入れて、熱湯をはった天板に載せ、180℃のオーブンで25〜30分
容器の深さによって焼き時間は異なる

少々熱中しすぎていたら、あっという間に暗くなっていた
夜、もう一仕事と思っていたら、友人夫婦からSOStel
2〜3時間して、何とか今夜の落ち着きどころは見つけたよう
2人とも辛いだろうに、自分たちで何とかしていこうとしている

大事な友にできることが無いというのももどかしいものだが
こっちから押したり引いたりかき混ぜたりせず
ただその中で、彼らがどうしようとしているのかに添って、側に居られるかどうか、待てるかどうかが
自分の立ち位置としては課題

最後の電話で彼女の声は大分落ち着いて
こちらのボケに笑い声も出た

夜、叔父と叔母と従兄弟が遠出してきた土産物を持って現われる
私も、先月誕生日だった叔父にブルゾンを贈り
微妙に硬めに焼けた南瓜のケーキを渡す
叔父も叔母も私も、疲れが出ているのか珍しくあまり話さず別れる
触れない方がよいものには触れないで置くことができると楽かもしれない

片言の得意フレーズのみ声にする従兄弟は、渡した煎餅に夢中だったが
別れの挨拶には、いつもよりしっかりした握手を返してきた

 
 
  

パキスタン料理

2004年9月18日
仕事は過不足無く終える

「課長」と呼ばれたがらない課長が、この2,3日妙に真面目に動いている。何があったんでしょう、返って不気味です。

昼、今夜の食事の予定が確約までいっていなかった友人からメールが入る

馬場で待ち合わせ

駅から5分のパキスタン料理屋へ

ここのエッグ・カレーが彼女のお気に入り

他にサーグダール(ほうれん草と豆のカレー)と、チキンティカマサラ(鶏肉と野菜のカレー)、ナン

おいしいっ

デザートはスパイシー・アイスクリーム(フローズンケーキっぽい)
とできたてアツアツのハルーア(といった、確か)

ハルーアは、アーモンドと小麦粉、黒糖とミルクをバターで炒めたような感じ

異様に懐かしい味。2人でありったけ記憶の中を探すが、たどり着けたのは「ちんすこう」まで。(笑)もっとその前がありそうだけど判明せず。
アツアツでちょっとだけしっとりしたそぼろちんすこうという感じ。

シンプルな素材の取り合わせだからかな、この懐かしさは。

友人は、今年始めに苦労して取った資格を活かした就職に恵まれていない割には、悪態つきつつも元気に既存の仕事を続けていた。

苦境の割に、ほがらか。

昨日食ったという春日のジンギスカンがよほど当たりだったらしい。

この人の食への愛情はまたワイルドで、自分で山に鳥を撃ちに行き、羽根をむしり、ひねって食らう。魚も釣って食らう。ということをしてきた人。

肉がない食卓には悲鳴をあげる。

料理も濃いものを手早く作る。

正月に頂いた角煮、美味かった。

小柄でシャープな顔立ちの博識な別嬪さんで、兎と薔薇の苗を愛で育てているという繊細さとの同居具合が素敵です。

先延ばしになっていた共同の仕事の話をとんとん決めてしまう。

 
 
 
目が覚める

エアコンをつけ、眠る

目が覚める

水分を補給する、眠る

目が覚める

床の上で、硬くなった身体を思い切り伸ばす

・・起きる

からだ全体から、何かが抜けたように、昨日までと違う体になっている

風呂に入り、今日一日を組み立てる

買い物に行き、必要なものと必要ではないものまで買い揃え

(やはり近所のCD屋でもEBTGは売り切れでした)

ゆっくり買い物も散歩も楽しんだ

ひじきを適量戻し
胡瓜とピーマンの千切りにする
買ってきたばかりのピーマンのしゃっきり感がうれしい
カッテージチーズを加え、好みのドレッシングであえる

美味しい

仕事をする

買ってきたBOB MARLEY & THE WAILERS "LEGEND"とNINA SIMONE"Soulful Anthology"を流す

作ったレジュメの内容を頭の中でリハーサルしながら

バナナパンプディングに挑戦

バゲット1/3本とバナナ1本のスライスを耐熱皿に並べ、

そこに卵1個と牛乳300cc、砂糖大さじ2を混ぜたものをかける

オーブンを200度で予熱し、鉄板に水をはって耐熱皿を置く

オーブンで25分

焼き上がりを待つ間
豚肉と野菜を炒め、片栗粉で包む
この間よりキャベツを多めに
味付けは控えめに

焼きあがったパンプディングは
粗熱を取り、冷蔵庫に入れる

机に戻り、レジュメを大幅に書き変える

参加者の顔ぶれを思い出しながら、必要な情報を組み合わせ、流れを作る

ごはんにする

野菜炒めとひじきのサラダと卯の花、いただく

パンプディングは

バナナの酸味のある甘さと、バゲットの味がやわらかく混ざっている


一日伸び伸び動けるというのがしあわせ

 
東京に戻り

数日分の食材を買い漁る

モヤシ、胡瓜、しめじ、アスパラ、葡萄、栗、大和芋、鮭、帆立、肉、肉、肉、チーズにヨーグルト

肉だ肉だ肉だ(T-T)

念願のお肉

片栗粉でしっかりからめた鶏がら出汁の肉野菜炒めにする

こういう勢いの時は味が強くなりやすい

鮭に醤油と生姜汁で下味をつけて焼き、玉葱としめじを炒め

大和芋を摩り下ろし、それにヨーグルトとマヨネーズと塩、粒マスタードを加える

耐熱皿に鮭と玉葱、しめじを敷き、その上に大和芋ソースをかけ、メルティングチーズを載せる

220℃のオーブンで15分

んー、鮭の生姜味と粒マスタードはもう少ししっかりめがいい


気が済む

 

見逃した

2004年8月29日
洗濯をして
午前、資料を集め、ごはんを食べ
前期のセミナーのノートを整理

Joni Mitchell/Blueを流してみるが、今日はあまり音を聴くことが合わない

少々、気持ち的に複雑な要望書を午後送り先に出す。
出したからには、やる。

どことなく、感覚が鈍い。
からだが伸びきらない。
気温が下がっているせいか。

ベランダで鳥の声と羽音が何度か聞こえる
近くにいそうだが姿は見えず

夜、今週末必要な資料を読み始めるが、進みがよくない

進んだのは料理

手作りのたくましい切干をサラダにしたくなった
人参としいたけと、歯ごたえのある何か筍みたいなものが欲しいな
もらいもののコリンキーにピンときて
スライスして入れてみる
鰹節をふんだんに加え、マヨネーズと塩、胡椒、醤油を少し
意外といい

後は茗荷を刻み、もう一本あったゴーヤを炒める

作っているうちに腹が膨れてくる

もう一つ二つ日程調整の連絡を済ませ、今日は終わる

少々Depっているみたいね

ああ、野村萬斎「オイディプス王」なんてやってたんだ

残念、最後の20分だけ楽しむ

 
以前なら
おそらく内側で逃げ出し
すっかり遁走していただろう場面

決して「力強い」とは言えないかもしれないが

静かにそこに居つづけられたことが

しんしん嬉しい

よくやったよ

「これでいい」と思える

夜、約束の時間には20分遅れたけれど
7月の企画の為の密談をしに
自由が丘へ

丁度手に入れたいところだった本も手に入れ
待っている人のところへ

少し入り組んだ路地の中に

神社の参道だったであろう吹き抜けにテラスを持つ店で
仕事に疲れた女が3人
楽しい企画の打ち合わせをする

ここは風の通りやすい場所
話の流れもいい

ここまで詰めてきたことがつながって
話はスムーズ

連想もふくらみ
流れも形も輪郭ができ
分担もほぼ割り振られ

おなかがすいたね
3人で
おいしいおいしいおでん屋へと向かう

BGMがJAZZで
犬好きの店の親父と、「自由業です」と全身に書いてあるような40がらみの男性客と大笑いしながら
親父の豆腐と春菊と湯葉と鴨葱のおでん
ほっけかと見まごうでかさの真鯵

うまい

家に帰り、
友人からの電話でまた怒り
(あたしの大事なこの友人になにすんのよっ!てな話だったので)
彼女と
「自分のために怒るのは難しいね、本当に」
と痛いところの話をする

ほんとうにそうだ
4月から新しい仕事を引き受け
月に2回ずつ、そのプログラムを作るのに徹夜

4回目にして、2時間くらいは眠れるようになってきた
今日で1クール終了
これで一区切りつく

少々詰め込み、力が入りがちなところも会ったが
土曜の午前、みなさんだるだるの時間設定に
よくおいでくださった

お疲れならお疲れモードに合わせて
こちらも丁寧に進める

何とかテンションも上げすぎず
落ち着いて終えたんじゃないでしょうか

次回のクールにも引き続き申し込みたいと言う人もいる
よしよし
頑張ったね

次クールはもう少し、睡眠時間が取れるようになるだろう
BBドーピングも、しないで済むよう努めよう

今日は定時でダッシュ!
たまプラーザでお食事なのだ
いろっぽい話ではない
盆も暮れも実家に帰らず、最近は旅行にも付き合わなくなり
年に3回ほどこうやって親父さまお袋さまと食事をする

今日は3つ星シェフのお手前を受けるのだ
欲張ったシェフコースは、これでもかとソースの威力を押し出したコッテリ系。容赦なくフレンチ。
ううう、でも美味しい
食べれてしまう

ワインは無し
我が家は誰もアルコール分解酵素を1種類も持っていないらしい
食すのみ

アンキモのロールキャベツに蟹味噌のソース

ポテトとブルーチーズをベイコンで巻いてソテーした上に
ローズマリーを基調にした雛鳥のロースト
ソースは大蒜とアングレーズソースで思いきり皿からアツアツに一焼きしたもの
美味しい美味しい

父も母もダイエット中なので薬膳コース
20種類の野菜サラダ、薄く焼いたリゾットが少し乗っている
ローズマリーの苦味が渋い
ドレッシングが美味しい
魚介のポトフ仕立て!
スープがさいこー

チーズもパンも美味しい

うー、しかもどちらもデザート二皿

隣には豆乳とフルーツのブラマンジェ

人参のふわっと仕立てたケーキに南瓜のアイス
ほんのり甘くローストした野菜が添えられてる

カシスのシャーベットとメレンゲと焼きたてのタルティーヌ・リュイ

数種類の柑橘類を混ぜ入れたタルトと透明な味のミルクアイス

うーん
「食わされた」なー
強気なフレンチ

この店は若者向け
チャペルもあって、20代〜30代のカップルが似合う

それでも親父さまは味が気に入ったようで
今月末にオープンすると言う元町中華街店の地図をしっかり手にしていた

私の中では、かつて長後にあった「名古屋」が
今でもフレンチの王様

仕事のこと
生活のこと
趣味のこと
これからのこと
姉のこと
祖母のこと

親父さまお袋さまと話すことも
話す内容も
話し方も
空気も
1回ごとにこんなに変わってきた

父の私への接し方も私が「わたし」を示すごとに随分変わった

家族間での信頼関係の質が変わっていくのもおもしろいもの

「あなた、おつきあいをする気はないの?その気があるんだったら紹介するけど」

って
この父親が、そんなことを言ってくるとは予想を越えてたな

その手の心当たりが皆無なわけではない

疲れすぎていると、そういう気になることもある

けれど、それはまだまだです

まだまだ「わたし」がなっていません

親父さまには「そろそろいいのではないの?」と言ってもいいと思えるくらいに、私が見えてきたんですか?

そうならそれはとても嬉しいことだけど

もうあと、二三踏ん張りしてからでないと

わたしとしては、動きがたい

そろそろ、視野に入れて生きていきなさい
ということですか

その時が来たらね

わたしは、きっと「その人」と「生きていくこと」を

きっと自然と選べるんだと思うよ

からだと重力

2004年5月16日
起きれてしまった
目が覚めてしまった
いけない、いけない
このまま起きたら一日持たない

すーーー、とぽんっ

二度目の覚醒は泥風呂から上がったあとのよう
細胞がいったん泥の混沌と同化して、重力を逃れ
再度引力をかぶったら、垂直姿勢の保ち方から想起しなおさなければならなくなっているようなからだ
重力がかかり、細胞が均等に地面にひっぱられ
それを支え、それにあらがう筋肉が働く。

せっつかれている外の仕事の企画書を脇に追いやりながら
長茄子を何とかあと2本やっつける方法を考え、足りない食材を買い
ピーマンと生姜で鍋しぎにしてしまう

先週渋谷の階段でこけた時(あ、なんだ、既に重力に脚をとられてた)にもげた踵と左右足を持ち、行きつけの靴屋へ。
ここの日曜店番のお姉さん、第一印象最悪だった
今ではどの店番より気楽
あてんなんないなー、あたしの第一印象
夜来るはずの従兄弟たちに、煮物とコンポートとクッキーを持たせよう

きっと闘っててもいかんのだろうなあ

重力に荷担してかぼちゃを割り
重力と空気が踊って湯を沸かし
重力につきあって嚥下する

おやおや、要するに
おもいおもい
つかれた
と言っている


22時も回ってから
頭の痛い書類に手をつける
おお、ひねり出せばひねり出せるじゃないかー

脳細胞も脳みその中で重力と戦ってるのかな
「腹筋」を鍛える脳細胞とか
けなげかも
先週から始まった夜の研修
きちきち動き、この予定をもぎ取る
必要はなんちゃらの母
普段は自分でする雑事を笑顔でちゃんちゃん振り
すったか駆け出す

この先、2年はこのペースだ


夜の公園の脇で
湿気を含んだ鬱蒼とした緑のにおいをくぐって会場へ

余計なことを考えている暇がないのは助かる
必然的に必要なことを考える

12時も回ろうというのに
何か焼きたくなる
砂糖と薄力粉を振るい
バターを溶かし
もくもく混ぜ混ぜ
卵をとき入れ
くるんくるんもくもく
トッピングのクランベリーとピスタチオを刻み
天板にドロップクッキーの種を落とす

・・クローブとアニスはきつかったか

たかたかたかたか
すったかすったか

まあいいや
あつあつ あつあつ
焼けた焼けた
できたできた

できた
からだ重いきついと思いながら出て行くと
案の定、スタッフも、「お客さん」たちも体調から悪い人が多い
疲労とだるさが基底

それを自覚しながら、あらがわず動いていけば
必要なことはできる
ミスのフォローも目的に向かえば
誰がしたかなんて話は関係ない
どうでもいい
ミスは「ミス」などではなくなる

必要なことがチームで遂げられればよし
ごちゃごちゃ言ってられるのは平和すぎ

明日、長期出張中の上司が帰ってきてからの方が
新人たちは大変
それも数日のこと

こちらは、長期戦
身体をもたせよう


自分の愚かさを理解し
そこまで降りることができれば
その方がよほど自由

どこかで無理なうそっぽさがあるより
正直でいられた方が、からだはらくになる

自分の嘘から一番遠いのは自分
一番近いのも自分

こんだけいやな調子でも
野菜くらい炒められるんだから
からからから
アスパラとベーコン
大好きなしょっぱさ
いつもよりほんの少し焦がしているのは
自分の気持のどこかが焦げついているからかもね

仕上がり具合だけ見る
「食べる」欲も出ない

もういっぱい


おやすみなさい

雨 静か 東京

2004年5月5日
雨の東京
静かである

古いマンションの外装洗浄と塗装のための職人さんたちだけが
静かに働いている

今週末の仕事の準備をする
時間をかけられるのはしあわせ

帰り道に寄るスーパーも、ドラッグストアも
どこか静かでゆったりしている

日常、心がけて無愛想にしているのだが、
今日は、やや気が緩む

店員さんに、幾分丁寧に応対していた

野菜は、目にするだけでもしあわせになる
生きているものの力
無遠慮に大きい長茄子が安い
必要な日用雑貨を仕入れ

ゆっくり帰宅

今日はRockもBluesもCountryも
違うなー
友人からプレゼントされた
MOJOの1と2をひたすら流す
何をするにも丁度いい

また身体を伸ばしながら、乱読
突然絵を描にしたくなり
画板を持ち出す

額の辺りが開く感覚と
喉の辺りが開く感覚を色に載せたくなり

喉の辺りが開くのは珍しい

叔母が金継ぎを始めたので、継ぐものを探していた
二、三かと思っていたら、四つ五つある。
気に入っていた印判手が二枚、呉須の染付けの小鉢一つ
友人が欧州から送ってくれた飴色の硝子のカップ
京都で迷いに迷って一点買いした赤絵のカップ

えらいぞあたし、よくとっておいた
(というか、手放すに手放せなかった)
いつか自分で、と思って数年
今回は叔母に預けよう

再生が楽しみ


びよんとした長茄子を輪切り、塩水で灰汁抜き
炒めて塩コショウ、バジル
グラタン皿にオイルを塗って
ミーとソース・・違うミートソースを敷き
チーズを撒き、またバジル
茄子とトマトを交互に重ね、もう一度チーズ
パン粉とバジルを振り
最後に少しだけバターを載せ
オーブンへ

ぐつぐつぐつぐつ
ほんのり焦げ目
アツアツアツアツ
いいにおい

サラダはレタスと胡瓜とトマト、セロリ
でさーっぱり


時間を贅沢に使い
ひとつひとつのことに全身で潜れるというのは
しあわせなのだ
おやすみおやすみおやすみ
しあわせだわしあわせだわしあわせだわ

風呂に入り
書類をてきとーに片付け

料理がしたい料理がしたい料理がしたい
茄子とピーマンと玉葱と人参がある
冷凍庫には鶏肉と鱈

トマト煮かカレーかだな

新聞をこれもてきとーに数日分拾い読みし、欲しいところだけ切り取り

買い物へ

林檎とアメリカンチェリーと
トマトとアスパラ、セロリ(安い!(T-T))胡瓜、南瓜、クリームチーズ

ああもうどうしてくれようどうしてくれようどうしてくれよう〜
店員の不手際さなんて、気にならないわしあわせすぎて

レジで「お誕生月ですね」と突然言われてびっくり
サービスカードの登録の時に書いていたせいか
ポイント5倍サービスと、「お誕生月割引シール」を頂く
・・色気のないサービス、と思いシールを眺めていると、使い方が分からないと見たのか、店員さんが説明してくれる。
「はあ」と気のない返事をして

それよりそれよりそれより
昼間に買い物をして、おうちのことができるなんて、
なんてことをしあわせに感じられるというのがしあわせ

一株まとめて買って来たセロリを水にさし
3時に来る友人を迎える支度をはじめる
支度と言っても、簡単に掃除をしてゆっくりできるスペースを
こさえておくだけ

洗濯物を片付け、お香はお香は、今日は甘くない方がいい
老山白檀の入ったもの

お菓子を出し
お茶用にお湯を沸かしたところで到着

いらっしゃい

んま、お花とお菓子をありがとう

お互い近況は知っているので、言葉はあまり必要ない

音楽から始まり、紅茶が加わり
ゆっくりと気ままにしゃべり

・・今日の選曲はいつもより少しアップテンポで
いつもよりほんの少しヴォリュームも高い

友人持参のBillboard/Top Rock’n’Roll Hits(67年)が楽しい
Claptonはとっても落ち着く

Everything but the girl/like the deserts miss the rain

昨年くらいか彼女のところではじめてこの人たちの音を意識して聴いた
丁度よい空気が流れるようでしっくり

"人"の話
"仕事"の話
"悩み"の話

取って置きウィーン土産の珈琲を入れ

"物足りなさ"の話
"どきどき"の話
"身体"の話
"気配"の話
それぞれにどうも今必然的に"必要らしいもの"の話

したいようにして、したい話をして
過ごしたいように、空間を共にする

終わりは自然とそれと分かる
完了するものは完了する

私には
息つぎをするような場

持たせたいだけ手土産を持たせ、送り出す

さて、料理料理料理料理
トマト?カレー?

カレー。

音は"MOJO2 VARIOUS"
これも音に親しい友人から
軽快さが丁度よい

鶏肉、玉葱、人参、ピーマン、茄子、セロリ、トマト

市販のルー、味を見て、
甘い
カレー粉、お酢、ワイン、を加え
何だろ、物足りない
チョコレート一欠けとほんの少しオレンジピール
・・少し違った

生姜と、バジルと、

醤油!

よしよしよしよしよしよし

よし
朝から洗濯
洗濯
洗濯

窓を開け、外装修理中の足場とシートで覆われていても
そのおかげで
やわらかくなった風が流れ
この気温の極上なこと
時季の至福だわ
しあわせだわ

洗濯
洗濯
とことん洗濯
玄関マットまで洗濯

掃除
掃除

フォークロアを流し
体がよろこぶ
動く
動く
音が跳ね
跳ね

箪笥を開けて
眠れし服を起こし
入れ替え
納め

石鹸
石鹸
石鹸作って

買い物
買い物
愛車(MTBですー)で買い物

お天気
お天気
お天気
お天気

ピーマン
しめじ
林檎
チーズ
ひじき
人参
珈琲
サーモン

カレー
カレー
ボークと
玉葱
人参
ピーマン
しめじと
・・・明日葉!
何でも入れちゃう
舌に合うもの
探して入れる
米酢
タイム
お醤油
胡椒
米酢

もうちょい
林檎!
できた
できた
これこれ
これ

そうして林檎
ワインとシロップ
シナモン
15分
従兄弟に渡すの
一枚包みの
おせんべと一緒に

叔父と叔母には
特製カレー・・

わがままカレー
口に合うかな
ほら
怒ってるって自覚がある方が、自分のスタンスも動きも言葉もはっきりする

朝、45分講義を聴く
質問をしたら、ケースを提示することになったけど
馴染みの過度な緊張がない
自分がかまう必要のないことがはっきりしてくると
余計なものを落として自分の言葉を発することができる

1,2月、気になる様子だった「お客さん」
今日は声にも表情にも力がある
そのことには触れずに、今日の彼のテンポに合わせて話をする
よかった

こちらを上げたり下げたり、何やら忙しげに居方を変えるように思える人とのやりとり
みぞおちに意識を落として
喉を通し、鼻の真中へんから集めた声を出すと
自分の態度がはっきりする

今日は流れも人の状態も読みやすい

お料理

路上の八百屋さんから仕入れた手製の切干を煮て〜
(^.^)絶品!!
この味、この味

・・切干と、イタリアン?
でもあの味なのよね、今日は

冷凍してあった魚をオーブン焼きに
味をつけて、ムニエル状態にして
玉ねぎを刻み、ワインを入れ、タイムとバジル、パン粉と塩コショウ
魚にかぶせて、焼いたトマトを載せ、チーズにパセリ
オーブンに入れ〜

美味し
今までで一番できがいー♪

ひたすら作った
食べてくれる誰かがいない時でも
自分の求めてる味を作れるたのしさが感じられるようになった
これはようやっと去年私の中から生れてきたところ

しあわせだわ

あたらしいこと

2004年3月4日
職場は火事(のような騒ぎ)
隣の部署のスタッフがひとり倒れた
救急外来に搬送
シフトの調整に若いスタッフ達があたまをつき合わせてる

何も手伝えることは自分にはないことをおおまかに確認して
同僚と約束していた食事へ
彼女の彼と3人

彼と会うのは2度目
二人とも、嘘をつくのが上手だ
洒落やジョークは嘘がちゃんとつける人でなければ言えない
言葉で話している内容とは別に、二人とも緊張が高い
「楽しむため、笑うための緊張」?
のわりにはアグレッシブ
時間を言葉と行動と知識で埋め尽くしていく
気がビリビリする
息が止まりそうなほどじゃないけど

優しくないというのではない。
二人とも一挙手一投足が気遣いの鬼のような人たちだ。
「ビリビリする気」はもっと古くから怒りと痛みを持っているかのような
そのエネルギーで動きつづけているようなアグレッション
空白を作らない

美味い食事
自家製のベーコンとチーズのサラダ
特性の赤味噌と仙台味噌とたっぷりのワインで作ったソースがかかったミソカツ
デミグラスの上に西洋わさびの入ったタルタル風のソースをのせたハンバーグ
一貝ごとに大粒のカキとほうれん草を入れたカキグラタン
サーブする奥さんは、昔よく泊まった長野の宿の女主人に似た厚みと芯のある穏やかさと気遣いをする。押し付けがましくない程度に差し挟む会話が「質のいいサービス」の範囲。
都心でもない、何の変哲もない暗い住宅街の中だが、俳優やらサッカー選手やらが訪れたり、取材場所に使われたりするらしい。
欧州の山間部を思わせる年季の入った木調の店内は、そう広くはないのだが、テーブル間にゆとりがありせせこましくない空間の使い方。
週末ではないせいか客は他にもう一組だけ。

女主人は閉店時間を過ぎているのに気づかずに彼女がオーダーしたコーヒーを何も言わず出してくれた。

主人らしき登山でもしそうな髭面の料理人と女主人に丁寧に見送られる。

「あたらしいこと」は、自分からは決して知り合おうとはしないタイプの人と会うことと初めての店に行くこと。

彼を見送った後、同僚とすぐさま仕事の話になってしまう。
彼女は火事のような隣の部署のシフトコーディネートをサポートしている。そうそうのことでは「本当に困った顔」などしない彼女の表情に「困り皺」。厳しそうだ。
私はえらそうに、一通り聴きながら「それは仕事ですることじゃないでしょ」とか何とか、「対岸の火事」ことばをいくつかはさみ、やはり自分に直接出来ることはなさそうだと、2回目の確認。

罪悪感に動かされて働くことはやめようとどこかでふと思ってからは、だいぶ他人の仕事に首を突っ込むことも、そこに借り出されることもなくなった。
もうそろそろ自分にもっと手をかけてやっていい。
本当は、そのほうがよほど楽ではない。

終電まで15分ホームに立つ。
昔ほど、寒さが身にこたえなくなってる。

さて、土曜は雨でなくなってくれるといい。
馬に乗りにいける。

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