8月末に辞表をようやく受理され
今日、職場に片付けに行くことができた
お世話になったお客さんたちやスタッフの方たちに渡したいものを用意していたりなんだりしたら、結局朝まで起きっぱなしになった
出かけていくと、一番長く勤めた部署で、お客さんたちがいつもの倍見えていて
カードや手紙を渡してくれたり、近況を教えてくれたり
その場でまた手紙を書き始めたり、連絡先を教えてくれたり
今日来られなかった方の様子やメッセージを伝えてくれたり
名残惜しそうに、その後のプログラムなどに誘ってくれる方もいた
私もわたしで、働いていた時よりも、遠慮なくお客さんたちと話せる
次のセッション、次の予約のことを考えながらではなく
その場で気兼ねなく共有できるやりとりが楽しかった
ずっと気になっていたうちの1人で
表に見える様子とは裏腹に、他の誰とも実は相当用心深く距離を取っているお客さんが、私が持っていた写真のうちから、醍醐寺の小さなお地蔵さんを写した静かで穏やかな一枚を気に入った様子で、自分から手を伸ばした
周囲に遠慮せず、自分から「欲しい」とこの人が言うのは珍しい
挨拶も最後まで丁寧に、と思って来てよかった
みんなで集まって撮り始めた写真にも、最初は入らないと言っていたが、声をかけるとおどけてお尻だけ突き出してきた
何度も何度も、大事な人たちと厳しい別れ方をしてきた人だ
その人が別れを避けず、しかも皆が聞く中で「またどこかで会える気がする」と言った
互いに、心にとどめておけるような何かを持ちながら、別れられるというのは
厳しい経験の多かった人たちには、なおのことこれからに生きる意味が大きくなる
と思う
やはりいつもは遠巻きにこちらを見ていて、「そんなに関わってないじゃん」と、中学生のような可愛らしい反応をよく見せていた女の子が、がんばってPCの試験に挑戦していること、2年ほど前おっかなびっくり参加してみた私のプログラムでの体験などを話してくれて、間に合うかと時間を気にしながらイラスト入りのカードをその場で描いてわたしてくれた
前の職場から、長く関わっていた男性のお客さんが、新しいバイトを探していること、前ほど無理はしないようにしていることを話してくれた。職員の反応を分かりつつ、それ自体も楽しむように、以前と同じように、閉室の時間を過ぎても粘って粘って他愛ないことを話していった。
自分で撮ったたくさんの写真を観せてくれてきたお客さんが、彼女のすべての「言葉」の代わりのような、怒りと悲嘆と虚しさと愛と、かすかに見える希望が伝わってくるような、うつくしい写真のいくつかを手渡してくれた
2年前には今まで誰にも観せたことがなかったと言っていた写真を、今では少しずつ人に観せるようになってきている様子が、まるで花がゆっくりほころんでいくみたいだ。
とっても雄弁な写真を撮る人
もっともっとたくさんの人に観てもらっていいと思う
お客さんたちと会っている合間に、ロッカーとスタッフルームの書類の片づけをやっつけた
新しい非常勤のスタッフが、これまでも何人もの職員たちが言っていたような疑問や不安や愚痴をこぼすのを横で聞きながら、改めて、やはりここですることは終わったんだなと感じた
終わって、その先は今は何もないけれど
ここまでのここでの仕事は終えたというのは、どうしようもなく確かなんだなと思う
了
今日、職場に片付けに行くことができた
お世話になったお客さんたちやスタッフの方たちに渡したいものを用意していたりなんだりしたら、結局朝まで起きっぱなしになった
出かけていくと、一番長く勤めた部署で、お客さんたちがいつもの倍見えていて
カードや手紙を渡してくれたり、近況を教えてくれたり
その場でまた手紙を書き始めたり、連絡先を教えてくれたり
今日来られなかった方の様子やメッセージを伝えてくれたり
名残惜しそうに、その後のプログラムなどに誘ってくれる方もいた
私もわたしで、働いていた時よりも、遠慮なくお客さんたちと話せる
次のセッション、次の予約のことを考えながらではなく
その場で気兼ねなく共有できるやりとりが楽しかった
ずっと気になっていたうちの1人で
表に見える様子とは裏腹に、他の誰とも実は相当用心深く距離を取っているお客さんが、私が持っていた写真のうちから、醍醐寺の小さなお地蔵さんを写した静かで穏やかな一枚を気に入った様子で、自分から手を伸ばした
周囲に遠慮せず、自分から「欲しい」とこの人が言うのは珍しい
挨拶も最後まで丁寧に、と思って来てよかった
みんなで集まって撮り始めた写真にも、最初は入らないと言っていたが、声をかけるとおどけてお尻だけ突き出してきた
何度も何度も、大事な人たちと厳しい別れ方をしてきた人だ
その人が別れを避けず、しかも皆が聞く中で「またどこかで会える気がする」と言った
互いに、心にとどめておけるような何かを持ちながら、別れられるというのは
厳しい経験の多かった人たちには、なおのことこれからに生きる意味が大きくなる
と思う
やはりいつもは遠巻きにこちらを見ていて、「そんなに関わってないじゃん」と、中学生のような可愛らしい反応をよく見せていた女の子が、がんばってPCの試験に挑戦していること、2年ほど前おっかなびっくり参加してみた私のプログラムでの体験などを話してくれて、間に合うかと時間を気にしながらイラスト入りのカードをその場で描いてわたしてくれた
前の職場から、長く関わっていた男性のお客さんが、新しいバイトを探していること、前ほど無理はしないようにしていることを話してくれた。職員の反応を分かりつつ、それ自体も楽しむように、以前と同じように、閉室の時間を過ぎても粘って粘って他愛ないことを話していった。
自分で撮ったたくさんの写真を観せてくれてきたお客さんが、彼女のすべての「言葉」の代わりのような、怒りと悲嘆と虚しさと愛と、かすかに見える希望が伝わってくるような、うつくしい写真のいくつかを手渡してくれた
2年前には今まで誰にも観せたことがなかったと言っていた写真を、今では少しずつ人に観せるようになってきている様子が、まるで花がゆっくりほころんでいくみたいだ。
とっても雄弁な写真を撮る人
もっともっとたくさんの人に観てもらっていいと思う
お客さんたちと会っている合間に、ロッカーとスタッフルームの書類の片づけをやっつけた
新しい非常勤のスタッフが、これまでも何人もの職員たちが言っていたような疑問や不安や愚痴をこぼすのを横で聞きながら、改めて、やはりここですることは終わったんだなと感じた
終わって、その先は今は何もないけれど
ここまでのここでの仕事は終えたというのは、どうしようもなく確かなんだなと思う
了
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