出かける

2008年10月17日 日常
久々の遠出で、しかも気づいてみると、まったく知らない人たちとの数日間
集合の直前にそう思ったら、思いがけず緊張してきた。

「いってらっしゃい」「気をつけていっておいで」というメールがありがたいものだと思う。

5名の人たちと同行。現地であと4名加わる。
空港から、思いがけず和やかに話しはじめる。
目的がひとつなのだから、話ははやいということかもしれない。

お父様がレイテで亡くなっているという女性と、その夫君は、旅行慣れされているようで、お話上手。

事務局の方と、遺骨収拾の現状や、戦後処理のこと、遺族の気持ちのこと、3世代後の自分たちの思いなどなど、一通り話をすると、セブ島までの4,5時間窓の外に釘付け。

空と雲と陽の光と、海とがきれいでまぶしい。
こんな空と海の間を、何日間もかけて戦場へ向かった人たちは、どんな思いでいたのだろうと思う。

到着の少し前、窓からルソン島を探すが、判別が付かない。
地図を見て思っているよりも、島は大きく、遠い。
日本と違い、灯りの無い島も多い。
セブ島にさしかかってきてようやく、灯りで島の形が分かってくる。

マクタン島の小さな事務所へ向かい、現地のスタッフの方の歓迎を受ける。
さっそく、前回、前々回のご遺骨収拾の様子を写した写真を、片言の英語で説明しながら見せてくれる。

部屋へ荷物を運んでから、その小さなホテルの和食料理店で食事。
現地で植林活動をされているスタッフや、登山家さん、カメラマンの方々、現地のスタッフの方たちで、それぞれ自己紹介、情報交換をする。
エネルギッシュで、人と協働すること、しゃべることを楽しめる人たちの中で、少々緊張しながらも、自分なりに思っていることを話すと、ヘビーな話も、みなさん違和感なく吸い取るように聞いてくれる。
ご遺骨の収拾のための調査、慰霊と、目的と気持ちをともにしていることだけで、こんなに互いの話を出しつくせるというのもすごい。
私が知らなかった多くの現実を知っている人たちの話をたくさん聞けることもありがたい。
道の無いところを、まるでどんな次元においての境界も無いかのように、縦横無尽に考え、行動し、実現していく人たちもいる。
空を飛んでいくようにも見えてしまう。
笑を忘れない人たち。

窓は小さいけれど、天井が高く、どこかアンティークな木でできた大きな扉や家具が、シンプルで余計なものが何一つなく、落ち着く。

翌朝は、4時起床。


 
 




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